ある女性は、駅前の高級エリアにある駐車場を借りていた友人から思いがけず提案を受けた。友人の旦那さんが転勤になり、引っ越しを余儀なくされることになったが、その際、駐車場の残り2ヶ月分の契約をどうしても使い切れないという。そこで、女性はその駐車場を譲り受け、しばらくの間、その駐車場を使うことになった。
その場所は、駅前という立地の良さもあり、近くに買い物施設も多く、まさに利便性抜群の場所であった。高級感もあり、女性はその駐車場を使うことで、自分がちょっとセレブになったような気分を楽しんでいた。しかし、その使用が始まってからしばらくして、ある問題が発生した。

駐車場に慣れない車が停まっていることが増えてきたのだ。最初は少しだけだったが、やがてその車は頻繁に停められるようになり、ついには数日間もそのまま放置されることもあった。

女性は譲り受けた駐車場だとはいえ、文句を言う立場ではないと自分に言い聞かせながらも、心の中で疑問を抱え続けていた。
その一ヶ月後、女性はようやく事の真相を知ることとなる。駐車場の管理人さんが突然やってきて、ある男性が自分の駐車場を無断で使っていたことを伝えられたのだ。最初はそのことに驚いた女性だったが、すぐに男性の態度に疑念を抱くようになった。
「1ヵ月も駐車場助かったわ」と言って、勝手に駐車場を利用していたあの男性。その後、女性に対して文句を言ってきた。最初は軽い感じで流すことができたが、次第にその態度はエスカレートしていった。最終的に、男性は女性が駐車場の管理者であるかのように勘違いして、その駐車場を自由に使うことが当然だと思い込んでいた。

ある日、女性が駐車場に向かうと、男性がその駐車場に車を停めていた。それだけではなく、車の前方に停めてある車を無理やり押し込んでいたのだ。女性は、男性「やめてください」と言ったが、男性は冷笑を浮かべて「私が使っている駐車場なのに、何を言ってるの？」と返してきた。その態度に、本当に腹が立った。

駐車場の所有者ではないことをしっかりと伝えたところ、男性は初めてその事実に気づいた様子で、すぐに顔を真っ赤にして謝るわけでもなく、逆に「そんなこと言っても知らないわよ」と言い放った。
その後、女性は駐車場の契約が変更されていることを知らされ、看板に新たに記載された内容を確認することとなる。それによると、無断で駐車した場合、管理者に料金を支払う義務が生じるという内容だった。この看板を男性に見せると、最初は驚いていたが、後になって「あんたにそんなこと言われる筋合いはない」と叫びだした。
女性は、もはやこの状況を放置するわけにはいかないと思い、管理人さんに相談することを決意。結果として、管理人さんが動き出し、男性が駐車場を無断で利用していた事実が証拠とともに明らかになった。そして、最終的に男性は自分が無断で使った駐車場の料金を支払うことになったのだ。

それでも男性は納得がいかない様子で、途中で何度も「こんなに高い料金を払わなきゃならないなんて」と愚痴をこぼした。女性はその様子を冷静に見守りながら、もう二度とこのようなことがないように心に誓った。

そして、女性はその後、駐車場を完全に自分のものとして利用することになり、男性とのトラブルも一件落着。しかし、その後の男性の生活は一変した。駐車場での騒動が原因で、会社の上層部に知られ、転職を繰り返すこととなり、最終的には借金を背負うことになったのだった。